Design - 設計について of 岩川アトリエ一級建築士事務所

岩川アトリエの設計について



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家族のご要望、敷地の持つ特性、法規、各自の趣味や育ってきた環境、子育てについての思い・・・などなど、これらのことすべてを考慮してひとつの住宅にまとめていくのが住宅の設計です。これは大変に時間のかかる作業ですが、ここに掛ける手間を惜しまないことが居心地の良い家づくりにおいては大切なことだと思っています。ご要望を最大限に取り入れ、さらに建築家としてのアイデアをプラスαとして形にしていきます。

人の思いに寄り添う


まず、家族で話し合われたご要望をおうかがいしますが、それとは別に、住まわれる方全員に個別にご要望をお聞きしています。家族の話し合いの中で、「これは言えないかな?」「これは諦めるかぁ」と自分の判断で諦めてしまっていることも大切なご要望で、実は実現できることが多く含まれています。家族には言いにくいと思っていることも、個別にお聞きいたします。

人の歴史や記憶に想う


住まわれる方全員に、子供のころから今までの住宅履歴を個別にお聞きしています。その当時の間取りや家族構成などなるべく詳しくお聞きしています。育ってきた環境は子育ての想いにつながりますし、言葉で表現されているご要望の本質は、今までの住宅履歴から読み解くことができるからです。

どこか懐かしい感覚


ただ単純に古いものを残すということではありません。新しいものに変わったとしても、感覚的に憶えている記憶を大切にし、「見た目は新しい家だけど、理由はわからないけど前からずっとここに住んでいたような気がする」、そう感じていただけるような家づくりができればと思っています。

人を通して見えてくるもの


ご要望や住宅履歴などについては書式を決めず、各々が自分の思いを表現しやすい方法で提出していただくようにお願いしています。箇条書き、お手紙、絵など、どんな方法でもかまいません。表現の仕方にもその人の個性が現れますので、そこから見えてくるものを大切にしています。

安心感


私たちが自然に対して感じている美しさや心地よさは、いわゆる田舎の風景のように、人が入り、人が関わり、人が手を加えている、何らかの形で「人が関わっている自然」に対して憶えています。逆に手付かずの自然を前にすると恐怖心を感じてしまい、安心してその風景を受け入れることはできないでしょう。人は「安心感を背景にしていること」で無防備になれ、リラックスでき、美しさや心地よさを感じることができているのだと思います。家づくりにおいても、「つくり手が感じられる、人の手が感じられる安心感」を大切にしています。




素材や性能について


木製建具

玄関と室内のドア・リビングの窓は、可能な限り木製建具でデザインするようにしています。温かさを演出してくれることはもちろんですが、樹種の選択も含め自由にデザインできる木製建具は「安心感」をつくりだすために重要なアイテムだと考えています。

オリジナルキッチン

岩川アトリエでは開設当初からキッチンはオリジナルで製作するようにしています。その理由は既製品(システムキッチン)の規格寸法から解放されることで、その家や使い手に合わせて自由にキッチンを計画することができるからです。高価なのでは?と思われる方が多いかもしれませんが、デザインは設計料の中で行いますので掛かる費用は単純に製作費のみとなり、実は既製品とあまり変わらない金額でつくることができます。

青森ひば

「北砂の家」をきっかけに青森の材木屋さんと知り合ったのが2004年。その魅力に取りつかれ、それ以来良いお付き合いが続いています。工事中は2,3軒手前から香ってくるほど香りが高く、抗菌・防虫・消臭脱臭効果では国産材の中で抜きんでています。木目が細やかで美しく、やさしい表情になるのも特徴です。主に天井や浴室の仕上げなどに青森ひば材を、また防蟻材としてヒバ油を採用しています。

パネル暖房

風のない暖房として温水を熱源とするパネル暖房をお勧めしています。パネル暖房は欧米では主流ですが、靴を脱ぐ生活をしている日本人には、熱源に直接体が触れる床暖房(日本ではこちらの方が主流)よりむしろパネル暖房の方が合っていると思っています。一度体感すると「エアコンの生活にはもう戻れない」とよくお聞きします。+αの費用は掛かりますが、エアコンの暖房が苦手の方にはお勧めしています。


設計料について


岩川アトリエでは住宅の「規模(施工床面積)から設計料を算定する方法」を採用しています。
多くの事務所が採用している「総工費の何%で算出する方法」の場合、工事請負契約の段階まで工事金額が決まらないため、それまで設計料も決まらず分かりにくいことと、見積もり調整で金額を落としていく作業では、設計料も下げる作業になってしまうため、設計者がどれだけ真剣に減額作業を行えるのか疑問が残るからです。
その点、施工床面積を基準にする場合は、基本設計終了時には住宅の規模が決まりますので設計料も決まり、工事費の増減による設計料の変動もありません。

設計料のめやす

延べ床面積㎡数×3.5万円を基準としています。(税別)

※ この他に建築確認申請の代行料30万円、 構造計算の必要な場合(RC造,鉄骨造,木造3階など)は別途構造設計料が必要になります。
 木造2階建ての場合、330~400万円(税別)の範囲のケースが多いです。
※諸条件により金額は変わりますので大まかな目安となります。


大まかなスケジュール


・基本設計 : 約3ヶ月(設計監理本契約後、基本計画案を作成します)
・実施設計 : 約3ヶ月(実施図面を作成します)
・工事見積 : 約3~4週間(工務店が実施図面より見積書を作成します)

・見積調整・工事契約・確認申請 : 数週間

・工事期間 : 約7~8ヵ月(中規模の木造2階建ての住宅の場合)

状況や諸事情による期間の変動はあると思いますが大まかなスケジュールの把握にお役立てください。(木造2階建ての住宅を基準にしています)

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