「しぞーかの家 case009」 Works - HOUSE of 岩川アトリエ一級建築士事務所

この住居兼事務所は、80代のご夫婦のために設計されたものです。隣家の設計も13年前に手掛けており、同じ夫婦が暮らしていることから、周囲との調和や連続性、将来の利用を見据えた細やかな配慮を大切にしています。

住居部分は隣家と同様に左官仕上げの外壁を採用し、夫婦の普段の居場所として機能するだけでなく、子供たちの帰省時の宿泊場所や、災害時の親族の避難場所としても利用できる設計となっています。一方、事務所部分はレッドウッドの板張りの外壁を持ち、将来的には事務所や店舗としても貸し出せるような建築的配慮を施しています。

内部には、地場産の杉や青森ヒバ、信州カラ松、漆喰や本畳といった自然素材を使用し、温かみのある心地よい空間を演出しています。さらに災害時の備えに配慮し、制震ダンパーや太陽熱を利用した温水設備、雨水の再利用システム、浸水対策として基礎高を上げるなどの工夫が施されています。